ULSコンサルティング、前田建設の「切羽圧制御支援システム」開発を支援:シールドトンネル工事の安全性向上と熟練技術伝承に貢献

ULSコンサルティング、前田建設の「切羽圧制御支援システム」開発を支援:シールドトンネル工事の安全性向上と熟練技術伝承に貢献

ULSコンサルティング、前田建設の「切羽圧制御支援システム」開発を支援

ULSコンサルティング株式会社は、前田建設工業株式会社が開発を進める「切羽圧制御支援システム」において、AIモデル構築とシステム開発を支援しました。この取り組みは、シールドトンネル工事の安全性向上と熟練技術の伝承という建設業界の喫緊の課題解決を目指すものです。

シールドトンネル工事の課題とAIによる解決策

シールドトンネル工事では、掘削中に地盤の沈下や隆起を防ぐため、掘削面の地中壁面(切羽)に適切な圧力(切羽圧)をかけることが極めて重要です。この切羽圧の監視と制御は、これまで熟練技術者の経験と知識に大きく依存しており、技能の伝承や担い手不足が業界全体の課題となっていました。

前田建設は、こうした課題を解決するため、AIを活用した技術者支援に着目。ULSコンサルティングの技術力と実現力を評価し、共同で「切羽圧制御支援システム」の開発に着手しました。

前田建設のロゴ

ULSコンサルティングによるAIモデル構築とシステム開発支援

ULSコンサルティングは、このプロジェクトにおいて、AIモデルの設計・検証から現場での運用を想定したアプリケーションのプロトタイプ開発まで、一貫して支援しました。

  1. 約3,000項目の特徴量抽出とAIモデルの設計(PoC)
    各種センサーデータから約3,000項目に及ぶ「特徴量」(AIが判断を下すために用いるデータの特徴)を抽出し、切羽圧の変動を予測するAIモデルの設計と検証(PoC: Proof of Concept、概念実証)を実施しました。これにより、切羽圧が上限・下限を超過する可能性を的確に判断できるようになりました。
  2. シールド工事技術者と共同での高度なチューニング
    シールド工事の専門知識や建設現場特有のデータ特性を踏まえ、学習データの整備、データ間の相関関係解析、モデル評価方法の立案などを、実際の技術者と共同で進め、AIモデルの精度を向上させました。
  3. アラート発報アプリケーションのプロトタイプ開発
    切羽圧の異常が予測された際に、オペレーターへ直感的に伝えるためのアプリケーションを開発しました。画面の発光・点滅や警告音による通知、現場での誤作動を防ぐ制御など、実際のオペレーターが信頼して使えるよう、UI/UX(ユーザーインターフェース/ユーザーエクスペリエンス)にもこだわり、システムを実装しています。

導入メリットと今後の展開

この「切羽圧制御支援システム」は、実際の施工現場でその実用性が確認されています。約10秒先の切羽圧変動の予測精度は、熟練技術者の判断と約90%の確率で一致するという高い水準を達成しました。

このシステムは、前田建設のシールド工事共通基盤である「MAIOSS-Ⅱ」(Maeda Advanced Integrated O&M Support System II)を活用しているため、特定の現場に限定されることなく、他の現場へも容易に水平展開(汎用的な適用)が可能です。これにより、熟練技術者の経験と知識をAIがサポートし、若手技術者の育成支援、ひいては建設業界全体の安全性向上と生産性向上に貢献することが期待されます。

ULSコンサルティングは、今後も前田建設のAI活用と業務変革を支援していく方針です。

ULSコンサルティング株式会社について

ULSコンサルティング株式会社は、ULSグループ株式会社の中核子会社です。ビジネスとテクノロジーに関する深い知見と、顧客とともにプロジェクトを推進する独自のコンサルティングスタイルで、ビジネス変革・創出を支援しています。2000年の創業以来、事業戦略立案、組織・業務改革、システム企画・開発、AI活用支援など、多岐にわたるテーマを手掛けています。

公式HP: https://www.ulsconsulting.co.jp

本件に関するお問い合わせ

ULSコンサルティング株式会社 コーポレートコミュニケーション室

お問い合わせフォーム: https://www.ulsconsulting.co.jp/inquiry/