石狩再エネデータセンター第1号がサービス開始
北海道石狩市に位置する「石狩再エネデータセンター第1号」が、2026年8月1日より各データホール向けのサービスを開始しました。このデータセンターは、2024年10月1日に着工し、2026年3月27日に竣工。その後、フィットアウト工事が完了し、サービスの提供に至りました。
何ができるサービスか:高速・低遅延と環境性能を両立
石狩再エネデータセンター第1号は、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進を強力にサポートする複数の特徴を備えています。
1. IOWNによる高速・低遅延通信
NTT東日本が提供するIOWN(Innovative Optical and Wireless Network)※におけるAll-Photonics Networkでの接続が、当施設からブロードバンドタワー新大手町サイト間で完了しています。これにより、北海道石狩と東京大手町間のネットワーク遅延を約45%改善し、高速・大容量・低遅延・省電力での通信を可能にします。将来的には800Gbpsの導入も目指しており、リアルタイム性が求められるアプリケーションや大規模データ処理において、首都圏と遜色ないパフォーマンスが期待できます。
※IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想とは:あらゆる情報を基に個と全体との最適化を図り、光を中心とした革新的技術を活用し、高速大容量通信ならびに膨大な計算リソースなどを提供可能な、端末を含むネットワーク・情報処理基盤の構想です。詳細は以下のページをご覧ください。
IOWN構想とは
2. 再生可能エネルギー100%稼働のグリーンデータセンター
当施設は、石狩新港エリアの再生可能エネルギー100%で稼働するグリーンデータセンターです。これにより、企業のITインフラにおける環境負荷を大幅に低減し、カーボンニュートラルやRE100(事業活動で消費する電力を100%再生可能エネルギーで賄うことを目指す国際イニシアティブ)といった環境目標の達成に貢献します。
3. 高密度コンピューティング対応
延床面積10,065㎡、受電容量15MW、ラック数1140ラックを擁する「データセンター・イン・データセンター」形式を採用しています。全部で6区画を提供し、そのうち一部は水冷・液冷に対応しています。水冷・液冷※は、AI(人工知能)やHPC(高性能コンピューティング)など、高発熱を伴うサーバーを効率的に冷却し、安定稼働させるために不可欠な技術です。
※データセンター・イン・データセンター:一つのデータセンター施設内に、複数の独立したデータセンター区画を設ける構造。これにより、柔軟なサービス提供やセキュリティ強化が図れます。
※水冷・液冷:サーバーやIT機器の冷却に、空気ではなく水や特殊な液体を用いる方式。高発熱の機器を効率的に冷却でき、省エネルギーにも貢献します。
どんな課題を解決するか:DX推進と環境目標達成を強力に支援
情報システム担当者や企業のDX推進担当者にとって、このデータセンターは以下のような課題解決に貢献します。
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遠隔地データセンターの遅延課題: 首都圏から離れた場所でのデータ処理におけるネットワーク遅延がボトルネックとなるケースを解消し、リアルタイム性の高いサービス展開を可能にします。
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大規模データ処理のパフォーマンス不足: AI開発、ビッグデータ分析、IoTデータ処理など、膨大な計算リソースを必要とするワークロードにおいて、高速な通信と安定した環境を提供します。
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ITインフラの環境負荷: 企業の環境目標達成に向け、再生可能エネルギー100%で稼働するデータセンターを利用することで、ITインフラのカーボンフットプリントを削減できます。
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高密度なIT機器の導入: AI/HPCサーバーなど、従来の空冷方式では対応が難しい高発熱な機器を導入したい場合でも、水冷・液冷対応区画により安心して利用できます。
活用シーンの具体例
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AI/機械学習: 大規模な学習データや推論処理を低遅延で実行し、サービス応答速度を向上させます。
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金融取引: ミリ秒単位の応答速度が求められる高頻度取引システムなどの基盤として活用できます。
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IoT/エッジコンピューティング: 膨大なセンサーデータのリアルタイム処理や分析を、効率的かつ安定的に行えます。
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分散型システム: 災害対策や事業継続計画(BCP)の一環として、首都圏以外の地域に分散配置されたデータセンターとして利用できます。
石狩データセンターコンソーシアム(石狩DCC)への参画
当施設は、2026年7月28日に設立された「石狩データセンターコンソーシアム(石狩DCC)」に参画しています。石狩DCCは、石狩市が市内のデータセンター事業者、電力・通信インフラ事業者等と連携し、地域を「地域の計算資源」かつ「社会インフラ」と位置づけ、地域経済の活性化と相互の持続的な成長を目指す革新的な枠組みです。これにより、データセンターが地域と一体となり、市民や地元企業にとっての社会的価値を高め、「これまでに無いDC集積地」としての石狩市の魅力を全国に発信していくことが期待されます。

対象企業規模、料金・提供形態、セキュリティや連携、導入・問い合わせ方法
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対象企業規模: 大規模なデータ処理やAI/HPCの利用を検討している企業、環境負荷低減を重視する企業、首都圏と連携しつつ地方でのインフラ分散を求める企業に適しています。
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料金・提供形態: ラック単位での提供が想定されますが、具体的な料金プランや提供形態については、個別のお問い合わせが必要です。
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セキュリティや連携: IOWNによる通信インフラとの連携により、セキュアで信頼性の高いネットワーク接続が実現されます。また、石狩DCCへの参画を通じて、地域インフラとしての安定運用と信頼性向上に貢献します。
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導入・問い合わせ方法: サービスの導入や詳細に関するお問い合わせは、提供元まで直接ご連絡ください。
石狩再エネデータセンター第1号は、総務省の「令和3年度補正デジタルインフラ整備基金助成事業」に基づく助成金交付決定を受け、東急不動産株式会社、株式会社Flower Communicationsがプロジェクトマネージャーとして事業を推進しました。設計監理は浅井謙建築研究所株式会社が、建設は株式会社中山組が担当しています。
石狩再エネデータセンター第1号に関する詳細は、石狩市の関連資料でも確認できます。
石狩市関連資料
