国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区、学長:那須保友)の横井篤文副学長(グローバル・エンゲージメント担当)・ユネスコチェアホルダーが、韓国・ソウルで開催された慶熙大学の「第45回Peace BAR Festival」に出席しました。同フェスティバルは、2026年9月21日の国連「国際平和デー」に合わせて開かれたもので、横井副学長はラウンドテーブルにパネリストとして登壇しました。日本からの代表として横井副学長が同フェスティバルに参加するのは、今回で4回目です。

テーマは「飛躍か、崩壊か:地球規模の平和への道筋」
今回のフェスティバルのテーマは「飛躍か、崩壊か:地球規模の平和への道筋(Breakthrough or Breakdown: Pathway to Planetary Peace)」です。会場には学生と国際社会のリーダーが集まり、世代の枠を越えた対話が行われました。
ラウンドテーブルの進行役は、元国連事務次長のキム・ウォンス教授が担当しました。登壇者には、国連のマーヘル・ナセル氏、ローマクラブのポール・シュリヴァスタヴァ教授、シカゴ大学のダニエル・ホルツ教授、ハーバード大学のアヴィ・ローブ教授、プリンストン大学のジョン・アイケンベリー教授らが名を連ねました。

横井副学長が示した「地球への応答力」とAI時代の教育像
知識を行動につなげる力を教育で育む
横井副学長は、岡山大学の「持続可能な開発のための研究と教育」ユネスコチェアホルダーの立場から、「地球への応答力(Planetary Response-Ability)」という考え方を紹介しました。これは、人々や地球が抱える課題を受け止め、それに応える力を指すものです。
あわせて横井副学長は、倫理に関する知識や能力を身につけても、それが必ずしも行動に結びつくわけではないと指摘しました。そのうえで、地球規模の課題を自分自身に関わるものとして捉え、理解した内容を具体的な行動へとつなげる力を教育によって育むことの重要性を強調しました。
人工知能と「祖先から受け継がれた知性」の対話
AI時代の教育については、「人工知能(Artificial Intelligence)」と「祖先から受け継がれた知性(Ancestral Intelligence)」との対話を提案しました。後者には、先住民の知識や精神性、身体を通じて培われた知恵などが含まれます。横井副学長は、この両者の交流を、人類と共に発展し人間の能力を豊かにする「拡張知能(Augmented Intelligence)」として位置づけました。
さらに、2030年以降の大学は「高等教育外交の担い手(Higher Education Diplomats)」として地球への応答力を育み、国際的な対話と協力を推進することで、高等教育機関が平和の基盤づくりを果たすべきだと述べ、発言を締めくくりました。

潘基文氏とも懇談、子どもたちの歌声でフィナーレ
当日、横井副学長は第8代国連事務総長の潘基文(パン・キムン)氏とも懇談し、交流を深めました。フィナーレでは、人類と地球の平和を願う子どもたちの歌声が会場に響き、会合を通じて共有された世代間の連帯を象徴する場面となりました。
岡山大学は今後も、ユネスコチェアを通じたESD(持続可能な開発のための教育)とグローバル・エンゲージメントを推進するとしています。世代や専門分野を超えた対話を通じて、平和で持続可能な未来の実現に貢献していく方針です。この情報は、2026年10月22日に岡山大学から公開されました。
出典:国立大学法人岡山大学
