結論:AIがERPの操作とカスタマイズを自然言語で実行する新時代へ
ツバイソ株式会社は、クラウドERP「RobotERPツバイソ」を、画面を介さず外部のAIから直接操作できる「ヘッドレスERP」へと刷新しました。これと同時に、AIが複雑なERP(統合基幹業務システム)を正しく操作するための知識を提供するクラウドサービス「Tsubaiso Intelligence(ツバイソ・インテリジェンス)」の提供を開始しています。
これにより、情報システム担当者やDX推進担当者は、お使いのAIに自然言語で指示するだけで、データの参照・分析から伝票の登録、締め処理、さらにはシステムの設定・カスタマイズまでをRobotERPツバイソ上で行えるようになります。販売・購買・製造から在庫・原価計算・管理会計までの一連の業務プロセスの操作と、システムの設定・カスタマイズの変更を、操作知識とともにAIへ開放したERPは、国内外の基幹業務システムにおいて類を見ない取り組みです。
サービス概要:画面を介さずAIが基幹業務を動かす「ヘッドレスERP」
「RobotERPツバイソ」のヘッドレス化とは
従来のERPは、人が画面から使うことを前提に機能が作られていました。しかし、この構造のままAIに操作させようとすると、人向けの画面をなぞらせるか、画面を通さずにデータベースへ直接書き込ませるかのいずれかになり、不安定さやデータの信頼性低下といった課題がありました。
「ヘッドレスERP」とは、業務処理ロジックを画面から切り離し、外部から直接呼び出せる形で公開する方式を指します。RobotERPツバイソのヘッドレス化により、AIは人向けの画面を経由せず、画面が使っているのと同じ統制(入力規則の検証、税や金額の自動計算、後続の伝票生成、承認プロセスなど)の効いた処理を、直接、確実に実行できるようになります。これにより、ERPとしてのデータの信頼性が確保されます。
AIにERPの「知識」を与える「Tsubaiso Intelligence」
操作を外部から呼び出せるようになっただけでは、AIはERPを使いこなすことはできません。どの操作が業務上何を意味し、何と関連し、何を引き起こすかといった詳細な知識が必要です。Tsubaiso Intelligenceは、AIがRobotERPツバイソを正しく使いこなすための「意味」と「手順」の知識を提供します。

Tsubaiso Intelligenceが提供する主な要素は以下の通りです。
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Tsubaiso Atlas: 業務の意味とデータ間の関係をAIへ提供するサービスです。販売・購買・製造・在庫から債権債務・財務会計まで、約130種の業務データの意味定義と、定番の集計・点検・入力手順の組み立て約110本を収めており、AIからの問い合わせに応じて返答します。標準機能の意味だけでなく、企業が加えたカスタマイズの意味も扱えます。
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Tsubaiso Knowledge: 製品の使い方・仕様・エラーについて、700本を超える製品ヘルプ記事と、2006年の事業開始から約20年にわたる運用サポートの蓄積をもとに、AIが直接回答します。
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スキル: 作業の順序、確認すべきこと、してはいけないこと、人の承認を挟む場所などを定めたものです。AIに専門的な作業手順を持たせるための共通仕様に基づいており、参照・入力・承認・カスタマイズ・導入といった作業の種類ごとに12本がGitHubで公開されています。
これらの知識がAIに提供されることで、汎用のAIがRobotERPツバイソの専門知識と、その企業に固有の業務の理解を学習や作り込みなしで備えることが可能になります。
解決する課題と導入メリット:属人化解消、業務効率化、迅速なシステム対応
1. 複雑なERP操作の属人化を解消
基幹システムを使いこなすには、システムの操作に習熟しているだけでなく、自社の業務を深く理解している必要がありました。これにより業務が属人化し、特定の担当者にしか分からない仕事が生まれることが課題でした。RobotERPツバイソとTsubaiso Intelligenceでは、ERPを深く理解したAIが操作を担うため、依頼する人がシステムに習熟している必要がありません。
AIは進め方を手順としてドキュメント化し、その操作を自動化します。月次の原価が計画からどれだけずれているかを洗い出して案件の計画へ反映する、といったまとまった仕事も、一連としてAIに任せられます。担当者にしかできなかった仕事が、誰が頼んでも同じ品質で進むようになります。
活用シーンの例:
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「今日届いた注文、PDFもCSVもまとめて受注に入力しておいて。先方ごとに書式も品目名もばらばらだから、うちのマスタに合わせて。いつもと単価や数量、支払条件が違うものだけ教えて」
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「同じ品目なのに、特定の業者にだけ発注が偏っていて単価も高いものを出して」
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「進行中の案件で、赤字になりそうなものを危ない順に出して。原価や工数の進み方、その他の原因から、どれが効いているのか理由をつけて」
これらの指示により、AIがあらかじめ用意された帳票やレポートの範囲に当てはめるだけでなく、そのつどの目的に沿って、自社のデータを読んで答えを組み立てます。問いを立てるたびに集計の設計を誰かに頼む必要がなくなり、思いついたその場で確かめられるようになります。

2. 自然言語でシステムをカスタマイズ、変化に迅速対応
企業は常に変化に晒されており、システムの変更やカスタマイズのニーズは絶えません。しかし、項目ひとつを足すためにも開発を発注し、見積と納期を待つ必要があり、時間とコストがかかることが一般的でした。RobotERPツバイソでは、項目・画面・ダッシュボード・権限・入力規則・承認ワークフロー・業務のロジックを、自然言語での指示に基づいて設定できます。
これにより、業務を製品の標準に合わせて切り捨てるか、費用と期間をかけた開発でシステムを合わせるか、という二者択一が不要になります。加えたカスタマイズの意味はAIへも渡るため、自社の呼び方や管理項目のままで指示が通り、自社の事情を踏まえた作業と提案が受けられます。カスタマイズは仕様書として書き出され、何を、どこに、なぜ加えたのかが変更のたびに記録に残るため、担当者が替わっても、時間が経っても、中身をたどれます。
変更を本番環境へ反映する前に、その変更が矛盾なく組み込めるかどうかだけを先に確かめることができます。反映は人の確認を経てから行われ、誰が何をいつ変えたかが記録に残ります。

3. ERPデータ基盤でAIが業務全体を横断支援
仕事はERPの中だけで完結するものではありません。例えばシステム開発や建設業などのプロジェクト管理が必要な事業では、案件・取引先・契約・計画(実行予算)・管理会計などの原本はERPに、仕様・議事録はストレージに、その他、進捗管理ツールやチャット・メールにデータは散在します。こうした散らばった情報を、利用中の汎用AIエージェントが、ERPの確かなデータと業務の知識を手がかりに関連付けます。
メール・文書・チャット・周辺のシステムまでを横断して自動化し、人の意思決定と作業をサポートします。システムどうしをあらかじめつなぎ込む開発なしに、この行き来をAIが担うため、Tsubaiso IntelligenceはAIをERPの外側に置く設計としています。
活用シーンの例:
案件の計画見直しは、こうした横断の一例です。一巡させるたびに、ERPの外にある資料を集めて突き合わせる作業が伴いますが、その作業をAIが担います。

セキュリティと連携:信頼性と柔軟性を両立
AI時代のERPには、AIから直接扱えること、信頼できるつながったデータ、自社に合わせて変えられること、統制が効いていることの4つが求められます。今回のヘッドレス化は、AIから直接ERPを扱えるようにするための刷新です。

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AIとERPの分離設計: AIとERPを切り離しているため、利用中のAIを別の製品へ替えても、業務の意味・手順・設定を作り直す必要がありません。接続はMCP(AIが外部のサービスから情報を取得したり操作を行ったりするための接続方式で、主要なAIサービスが順次対応しています)とスキルという公開された共通仕様で行われます。
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統制の維持と責任の明確化: AIができるのは、そのAIを使っている人に許された操作だけです。分からないことは推測で埋めず、人に確かめます。確定の前には、これまでどおり人の承認を経ます。承認と意思決定は、職務権限規定にもとづいて人が行い、責任の所在を明らかにし、判断の根拠を残す行為として、AIが業務に入っても変わりません。
対象企業規模・提供形態・料金
対象企業規模
クラウドERP「RobotERPツバイソ」を現在利用している企業、または今後導入を検討している企業が対象です。特に、複雑な基幹業務の属人化、業務効率の向上、システムカスタマイズの迅速化に課題を持つ企業に適しています。
提供形態
「RobotERPツバイソ」はSalesforceプラットフォーム上で動作するクラウドERPです。Tsubaiso Intelligenceはクラウドサービスとして提供され、Tsubaiso AtlasとTsubaiso Knowledgeはツバイソ株式会社が運用するMCPサーバーとして提供されます。
料金
「Tsubaiso Atlas」および「Tsubaiso Knowledge」は有償提供となり、ご契約時の費用は個別に見積もられます。30日間の無償トライアルが利用可能で、トライアル用の組織でお試しいただけます。ただし、別途MCPとスキルに対応したAIサービスのご用意が必要です。
導入・問い合わせ方法
30日間の無償トライアルのお申し込み、またはご契約・導入のご相談は、ツバイソ株式会社のウェブサイトから受け付けています。RobotERPツバイソをまだご利用でない企業もトライアルを利用できます。Tsubaiso IntelligenceのスキルはGitHubで公開されています。
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無償トライアルのお申し込み:https://tsubaiso.jp/contact/trial.html
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ご契約・導入のご相談:https://tsubaiso.jp/form/inquiry-form.html
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Tsubaiso Intelligenceのスキル(公開):https://github.com/tsubaiso/tsubaiso-intelligence
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スキルの共通仕様:https://agentskills.io/specification
まとめ:AIネイティブなERPで「タレント」が輝く新しい働き方へ
ツバイソ株式会社の代表取締役である印具毅雄氏は、AIの時代に必要なのは、AIを載せた業務システムではなく、知的生産活動を行う人、すなわち「タレント」が輝くための仕事の基盤であると述べています。人でなければできない創造、判断、コミュニケーションに、タレントが時間を使えるようにすることが重要です。

AIは、資料収集、形式の整理、システムへの入力、確認といった定型業務を引き受けることで、これまでこれらの仕事に多くの時間を費やしてきた人々が、本来の創造的な業務や判断に集中できる環境を提供します。この際、AIの答えの確からしさを決めるのは、AIの賢さだけでなく、AIが参照する情報が会社の実態をどれだけ正確に写しているかです。RobotERPツバイソは、会社の中核情報がデータとしてひとつにつながり統制されている基盤を提供し、Tsubaiso Intelligenceがその会社ごとの理解とRobotERPツバイソを操作するための専門知識をAIへ渡します。
AI時代のタレントが担うのは、要求、判断、責任です。何を求めるかを定め、会社を理解した賢いAIが整えた材料と選択肢を評価し、選び、決めること。そして決めたことの結果を引き受け、その理由を説明できるようにしておくこと。このような、作業を任せて判断に集中する働き方は、AI時代にあらゆる人へ開かれるでしょう。
