実運用で検証されたAI 3Dモデル「Hi3D V1.0」がオープンソース化、ソースコードとモデルウェイトを公開

実運用で検証されたAI 3Dモデル「Hi3D V1.0」がオープンソース化、ソースコードとモデルウェイトを公開

AI搭載の3D制作プラットフォームを手がけるHi3Dは、AI 3Dモデル「Hi3D V1.0」(旧称:Sparc3D)をオープンソース化したと発表しました。実運用で検証されたこのモデルは、開発者や研究者、企業に向けて広く公開されます。ソースコードとモデルウェイトはすでにオンラインで公開されています。また、Hi3D公式サイトでは3Dモデルを無料で生成できます。

Hi3D V1.0と他のオープンソース3D生成モデルの比較
Hi3D V1.0と他のオープンソース3D生成モデルの比較

制作現場のワークフローを前提に強化されたHi3D V1.0

Hi3D V1.0は旧称のSparc3Dとして知られ、2025年に高解像度の3D形状モデリング能力で注目を集めました。Hi3Dチームはオープンソース化に先立ち、学習データセットを拡充しました。さらに、実際の制作ワークフローで検証を重ね、実用性を高めています。

主な特徴は次のとおりです。

  • 大規模な学習データ:厳選した3Dアセットによる学習データセットを、約50万件から200万件へ拡大
  • 高精細な形状再構築:段階的に形状を再構築する手法により、最大1536³の実効スパースグリッド解像度に対応
  • 構造的一貫性:微細な形状を保持し、複数の視点にわたる幾何学的な一貫性を重視
  • 実用性の向上:公表された評価において、マルチビューの再現性とディテールの豊かさで最高スコアを獲得し、スライス成功率90%を達成
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幅広い産業で使える共通の技術基盤に

Hi3Dは今回のオープンソース化を通じて、さまざまな用途に対応できる共通の技術基盤を提供するとしています。想定している活用分野には、3Dプリンティング、製品開発・EC、工業デザイン、VR/AR/XR、アニメーション・映像制作などがあります。

企業や開発者は、適用されるライセンス条件に従って、プライベート環境へのデプロイ、既存ワークフローへのモデルの統合、特定の用途に特化した製品やサービスの開発を進められます。モデルはGitHubとHugging Faceで公開されており、Hugging Face上ではライブデモも用意されています。

Hi3D V1.0の生成結果
Hi3D V1.0の生成結果

商用モデルやエージェントで広がるHi3Dの3Dエコシステム

今回のオープンソースモデルは、AIによる3D制作を支える基盤技術を構築するという、Hi3Dの長期的なビジョンの一環に位置づけられています。同社は自社開発モデルの技術革新も続けています。2048³のボクセル解像度を備えた初の商用AI 3Dモデルとして発表した「Hi3D V3.0」では、より精緻な幾何学的ディテール、複雑な構造における高い一貫性、優れたテクスチャ品質を実現しています。

クリエイターのニーズを最優先に掲げるHi3Dは、クリエイター向けの3Dエージェント「Hi3D Agent」と、Hi3D MCP連携も提供しています。Hi3D Agentは、大規模言語モデル(LLM)の推論能力とツール活用能力を、Hi3D独自の3Dモデルと組み合わせたものです。制作ワークフローを効率化して技術的なハードルを下げ、クリエイターが本来の創作活動に集中できるようにします。Hi3D MCP連携を使えば、外部のエージェントやアプリケーションからもHi3Dの機能を利用できます。

3D制作を支援する専用ツール群

Hi3Dは、3D制作を支援する次のような専用ツールも提供しています。

  • AIフィギュア化:画像からの3D生成、AIテクスチャリング、モデル分割、マルチフォーマット書き出しを一つのワークスペースに統合したプラットフォーム
  • 写真3D化:2D画像をもとに、ゲーム・デザイン・アート・3Dプリント向けの、クリーンで精細な構造を持つ3Dモデルを生成
  • AIテクスチャ生成:テクスチャのない3Dモデルに、実制作で使える精細なテクスチャを自動生成
  • パーツ分割:完成したモデルをプリント可能なパーツに自動で分割し、接続部を付加することで造形と組み立てを容易化
  • 多色3Dプリント:テクスチャ付きモデルを明確に区分された色領域へ変換し、対応するマルチカラー3Dプリントのワークフローに適した形式で出力
  • Hi3D Agent:クリエイターのために設計された世界初の3Dエージェントとして、創作意図を理解し、3Dコンテンツの生成・編集・最適化を実行

Hi3Dはオープンソース化に合わせて、クレジット消費量を50%以上削減することも発表しました。3D制作を始める際のハードルを下げ、より多くのクリエイターが自分のアイデアを形にできる環境づくりを目指すとしています。

Hi3Dは、独自のAI 3Dモデルを基盤に、画像やデザインの参考資料、創作アイデアを、元の意図をより忠実に反映した3Dモデルの出発点へと変換するプラットフォームです。実際の用途に向けたブラッシュアップや加工、調整まで一貫してサポートします。クリエイターはWeb上でHi3Dを直接使うことも、Hi3D Agentと協働して明確な目標に向けて制作を進めることもできます。繰り返し実行できる作業はAIが担い、制作の方向性や美的感覚、最終的な判断はクリエイター自身がコントロールできる仕組みです。

出典:OCEANO HK HOLDING LIMITED