EVの電力で業務用冷蔵庫を動かす 新電元工業が「ぼうさいモーターショー2026」で三相式の産業用V2Hを実演

EVの電力で業務用冷蔵庫を動かす 新電元工業が「ぼうさいモーターショー2026」で三相式の産業用V2Hを実演

新電元工業株式会社(本社:東京都)は、2026年10月25日(日)に東京臨海広域防災公園で開催される「ぼうさいモーターショー2026」に出展します。ブースでは、災害時に機動的な移動電源となる電気自動車(EV)を活用した「産業用V2H(V2X充放電器)」を展示します。

当日は、EV車両に蓄えた電力で「業務用冷蔵庫(三相)」と「キッチン家電(単相)」を動かす給電実演デモンストレーションを実施し、停電下での電力確保の有効性を紹介します。実演に使うのは、同社が2026年7月より販売を開始した「三相10kW 電気自動車用V2X充放電器(産業用V2H)」です。同社はこの製品を、信頼性と運用性を両立した次世代エネルギーソリューションと位置づけています。なお、実演で使用する充放電器は本来据付工事を必要とする仕様のもので、展示用に簡易設置されます。

EVの電力で業務用冷蔵庫を動かす 新電元工業が「ぼうさいモーターショー2026」で三相式の産業用V2Hを実演

「ぼうさいモーターショー2026」開催概要

  • 名称:ぼうさいモーターショー2026
  • 日時:2026年10月25日(日)10:00~15:00(雨天決行・荒天中止)
  • 場所:東京臨海広域防災公園 ヘリポート(東京都江東区有明3-8-35)
  • 参加費:無料
  • 主催:東京臨海広域防災公園管理センター
  • 主な内容:災害時に活躍する車両の展示、消防服着用体験、通信・充電機器の展示

イベント会場では、ファミリータイプのEVの乗車体験のほか、EVの電気で冷やしたお菓子や、EVの電気でつくった温かい飲み物などを提供する予定です。飲食物は数に限りがあり、無くなり次第終了となります。アレルギーのある方は、原材料を確認のうえで召し上がるよう案内されています。また、出展内容は予定であり、天候その他の事情により変更となる場合があります。

EVの電力で業務用冷蔵庫を動かす 新電元工業が「ぼうさいモーターショー2026」で三相式の産業用V2Hを実演

家庭用と何が違うのか カギは「三相電源」

戸建住宅などで普及している家庭用V2Hは、シーリング照明・電子レンジ・パソコンのように壁コンセントから電源をとる機器や、IH調理器・貯湯式給湯機のような機器への電源供給に適しています。これらの機器は「単相方式」と呼ばれる交流電源で動作します。

一方、産業用V2Hが対象とするのは、機械式駐車場・大型空調機・エレベーターといった”建物設備”です。これらは「三相方式」と呼ばれる交流電源で動作します。建物に引き込まれている三相電源をEVからバックアップすることで、大型設備で構成される主要機能を活かすことが可能になります。同社は、停電時に建物機能を維持できれば地域や企業の大きな助けになるとしています。さらに「強化インバータ」により単相機器と三相機器を同時に動かせるため、家電製品の利用にまで用途が広がります。

想定される活用シーン

  • 人が集まる体育館の照明を点灯させる
  • 夏に避難所を冷やす、冬に避難所をあたためる
  • 厨房や店舗の冷蔵/冷凍食品を守る
  • たくさんの人に温かい食事を提供する
  • コンビニや商店の営業継続で地域生活を守る
  • 機械式駐車場に閉じ込められたクルマを出庫する
  • マンション上層階に荷物をエレベーターで運び自宅避難を支援する
  • マンション上層階で水道が使えるように揚水ポンプを動かす
  • 企業のBCP事務所を機能維持する
  • 工場の繁忙期出荷を継続する
  • 太陽光発電の電気をEVに貯めて有効活用する
EVの電力で業務用冷蔵庫を動かす 新電元工業が「ぼうさいモーターショー2026」で三相式の産業用V2Hを実演

複数台のEVを束ねて大電力に 並列自立運転機能「EXSA」

三相電源の設備は大きな電力を必要とします。ところが、EV車両のV2H機能は5-10kW放電に制限されていることも多く、クルマ1台分のエネルギーだけでは設備を安心して動かせません。

この課題に対応するのが、並列自立運転機能「EXSA(エクサ)」です。1台の車両が出せる電力が10kWでも、2台、3台、4台…とエネルギーを束ねれば、大きな電力を得ることが可能になります。交流電力の出力端子をそのまま束ねるだけで、バランスのよい同期運転を実現できる点が特徴です。EVは単なる移動手段ではなく、車輪のついた大容量蓄電池でもあります。施設で保有するEV車両台数が少なくても、地域内外からの支援の輪によって、施設の機能維持に必要なだけのEV車両を集めることも可能です。

新電元工業は1949年の設立以来、パワー半導体やスイッチング電源などパワーエレクトロニクスを主な事業領域とし、独創的な技術を活かした製品を数多く開発してきました。同社は本製品を通じて、EVを「移動手段」から「分散型電源」へと進化させ、社会インフラのレジリエンス向上と持続可能なエネルギー社会の実現に貢献していくとしています。

出典:新電元工業株式会社