一都三県を中心に、インフラ分野に特化したITインフラソリューション事業、IT教育事業、ICT(電気通信工事)事業を手がける株式会社ゼウス・エンタープライズ(代表取締役:吉房 滋、本社:東京都千代田区)で、企業からのセキュリティ対策に関する依頼が増えています。同社によると、従業員のセキュリティリテラシー向上を目的としたeラーニングや標的型メール訓練の依頼は前年と比べて約3.5倍に増加しました。IT教育事業におけるセキュリティ関連の依頼は、過去最高を記録しています。
IT業界以外にも広がる研修ニーズ
これまでの需要はIT関連企業が中心でした。現在はそれに加えて、食品やアパレルなど幅広い業界の企業から相談が寄せられるようになっています。依頼の内容も、基本的な情報セキュリティ知識の習得から、標的型メールへの対応、従業員のセキュリティ意識の向上まで多様化しています。
利用企業からは、比較的低価格で導入できる点や、場所や時間に縛られずに受講できるeラーニング形式が好評です。セキュリティ対策を専門部署だけに任せるのではなく、全従業員が日々の業務のなかで取り組むべき課題として捉える企業が増えています。
技術的な対策に加えて「人への教育」が求められる背景
企業を取り巻くサイバーセキュリティ環境は、年々厳しさを増しています。警察庁が公表した「令和8年上半期におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について」では、国内のサイバー空間における脅威の動向が報告されています。ランサムウェアによる業務停止や、フィッシングによる認証情報の窃取など、企業活動に影響を及ぼすサイバー犯罪への対策は、重要な経営課題となっています。
セキュリティ事故につながる要因の一つが、従業員による不審なメールの開封や、不正なWebサイトへの認証情報の入力です。そのため、システムやネットワークの技術的な対策に加えて、従業員一人ひとりが適切に判断し行動できるようにするための継続的なセキュリティ教育が求められています。
約20年のノウハウを生かした研修内容
同社は、IT業界で約20年間にわたって培ってきた技術提供と教育事業のノウハウを生かし、企業向けのセキュリティ研修を提供しています。研修内容はサイバー攻撃の手法や社会的な動向を踏まえて随時更新しており、実際に発生したセキュリティ事故や攻撃事例を取り入れることで、日常業務と結びつけて学べるようにしています。
研修の主な特徴は次のとおりです。
- eラーニングでは、企業ごとの受講状況を管理するための管理者アカウントの付与も可能
- eラーニングでは、企業の教育方針や受講対象者に応じた研修内容のカスタマイズも可能
- 標的型メール訓練を組み合わせることで、知識の習得にとどまらず、実際の業務環境を想定したセキュリティ意識の向上を支援
SCS評価制度を見据え、セキュリティコンサルティングへ
サイバー攻撃の高度化に伴い、企業には自社の対策だけでなく、取引先を含むサプライチェーン全体の安全性を確保することが求められています。同社は今後、経済産業省が検討を進める「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ対策評価制度(SCS評価制度)」などを背景に、企業のセキュリティ対策状況を客観的に評価し、改善する取り組みの重要性が高まると見ています。
こうした動向を踏まえ、同社はセキュリティ領域の教育コースを拡充するとともに、SCS評価制度への対応を視野に入れたセキュリティコンサルティング事業の準備を進めています。従業員への教育支援から企業全体のセキュリティ対策の強化まで、幅広い課題に対応できる体制の構築を目指すとしています。
